久々の新車レビューは二度目の「フォルクスワーゲン・ポロ」。一週間ほど体験出来たのでごく簡単にレポートしてみよう。
別に積極的試乗ではなく、ゴルフ車検の代車としてチョイスし、ちょうど二年ぶりの再会となった。
“チョイス”とはいっても、何でもOKではなく「ポロかUP!」との事なので消去法でポロにしただけであった。
走行 8000kmに満たないほぼ新車だが、最新型というわけではない。”試乗車あがり”とか”○○登録”という経歴だろう。
今回も阪奈道路の山道ドライブは快適だったが、最近では以前ほどポロには魅力を感じなくなっていた。ほぼ新車に乗った今でも同じ。
旧型フィットを所有していた頃は、「実用品としてはフィットが上だが、自動車としての基本性能は圧倒的に優れている。」と評していたがそれは今も変わらない。だが、今や比較対象基準が”ゴルフ“になってしまっているのでどうしたって分が悪くなる。(;`ー´)
ポロは「小さなゴルフ」としての成り立ちなので、どうしたってゴルフよりも良いところなどほとんど感じられなくなってしまったのだ。
加減速レスポンスの動力性能に差は感じないが、乗り心地、静粛性、快適性、居住性、収納力、装備品等等・・・
とにかく「小さいし狭苦しい。今どきの軽自動車の方がマシ。」は言い過ぎかもしれないが、以前に試乗した時は動力性能の素晴らしさに感嘆してコンパクトなサイズ感さえもプラス評価になっていたのが、文字通り”手のひら返し”の自分に驚いてしまう。
サイズの小ささゆえのメリットはもちろんあるが、最早新車購入の選択肢には入らなくなってしまった。
ゴルフの身体にしっとりと馴染むシートに比べて、サイズも座り心地も完全に一ランク下。※いや、あくまでゴルフとの比較です(;`ー´)
この一年間で自分の評価基準がすっかり変わってしまった事を痛感する。以前の試乗レポートランク表は完全に過去のものとなった。
「素晴らしく活発で気持ち良い」と評したエンジンパワーも、一回り大きなサイズのゴルフ6でも評価は同じ。
プラスチックむき出しのフィットなどに比べれば、ベーシックグレードであっても、ちゃんとパッドで覆われたダッシュボードや本革巻きステアリングにシフトレバーにテレスコピック(前後調整)機能、それにエアバッグの完全装備など、値段の差以上の機能充実ぶり。
更に、フィットやヴィッツやアクアやデミオに比べると次元が異なるほどの操縦性に乗り心地のレベルの高さも変わらぬ評価。
ただし、今あげた車種はいずれも旧型の体験。最新型は知らない。きっと相当レベルが上がっているだろう。おそらくかなり差は小さなものになっていると思われる。すると、50%以上もの価格差があるポロの存在価値というのはキビシイものがある・・・
昨年”ゴルフ6″さえ家にやって来ていなければ、今でもポロに対する評価はずっと良かっただろう。
しかし、時の経過とともに自分の価値観が変化するのも当たり前の事である。
ポロが次の新車としてガレージに収まることは最早考えられないのは、ちょっと寂しい気もする。あの日々はもう戻らないのだ。
しかし、過去の良き想い出はそのままに、まだまだ輝かしい日々がこれからも待っているのだと信じている。
コメント