ノートがナンバーワン

昨年暮れの大きなニュースに驚愕したクルマ好きは大勢いただろう。もちろん自分もそのひとり。
何と、フルモデルチェンジしたわけでもない「ニッサン ノート」が11月度の自動車販売台数首位に立ったのだ。
日産車が首位となるのは、実に 30年ぶりらしい。そういえば、そんな記憶はホントに長年なかったな・・・
2017-01-14_Note1.jpg
“ノート”とは、日産自動車が販売する「大きなフィット」である。このスタイリングを目にしてそれを連想しない人がいるだろうか。
時たま目にする実車でもその印象は変わらない。あまりにもあからさまな他メーカーの人気車種のパクリデザイン。その効果か、不人気なニッサンの車の中でそこそこ売れていたようだ。自動車販売台数ランキングでニッサン車として唯一常時トップテンに入っていたのがコレ。
ちなみに、ここでいう”フィット”とは、我が家でも愛車として 5年間活躍してくれた”フィット2″である。おかげで自分でも唯一ニッサン車の中ではまぁ悪くはないスタイリングと一応は評価している。”フィット”の現行型は既に別のカタチになっている。
クルマネタを量産している本ブログでも、「ニッサン」の文字が出た事はおそらくないはず。それほどに関心のないメーカーだったのだ。
関心さえ持てないのは、とにもかくにもその外観/スタイリングの魅力のなさが最大の要因。
そんなわけで(?)とにかく、大メーカーがなりふり構わず開き直ってパクったのだが、ここまでやれば見上げたもんだと感心する。
※「パクリデザイン」と断定しているが、もちろん個人的価値観によるものですよ (;`ー´)
ところで、突然の人気爆発の秘密は、”e-POWER”と称する”ハイブリッドシステム”で、公称燃費が37.2km/L。
カタログ値の燃費チャンピオン”アクア”よりも 0.2km/L 上回って、日本一の省燃費カーの称号を手にしたのだ。
しかし、たった”0.2km/L”の差に目がくらんで、誰もかれもが”ノート”の購入に踏み切ったなんて、やはり考えられない。
“e-POWER”とは、トヨタのハイブリッド車のように電気だけで走行する事は出来ないし、エンジンを積んでいるが、”BMW i3″のような補助発電機ではなく、常時発電機方式となっている。そのエンジンだって、それ自体でクルマを動かせるような 1.2Lのものである。
そのため桁外れの好燃費にはならない。良く言えば、”EV”とハイブリッド車の良いとこどりを見事に決めたコンセプトの勝利ともいえる。
この現象を考察してみると・・・って、エラそうに。(;`ー´)
ニッサン車のファンでなくとも、一貫して”EV/電気自動車”に真摯に取り組んで来たメーカーである。その点については、最も一般ユーザー関心が高いメーカーでもあるといえる。しかし、その貴重な成果物である”リーフ”がまったく結果を出せていない。
2016年度の車種別販売台数ランキングトップ30の中で、1月と2月にかろうじて28位となっただけで、後はまったくの圏外なのだ。
“リーフ”に関心はあっても、購入に踏み切れなかった潜在顧客が飛びついたというのが正解だろう。( ´ー`)
2017-01-14_Leaf1.jpg
それにしても、ネコも杓子も「燃費第一、ネンピネンピ」のご時世に、究極の省燃費カーである”リーフ”が売れない理由は何なのだ。
2016年は、バッテリーが改良されて、満充電での航続可能距離280kmとなっている。もちろん、これはあてにならないカタログ値に過ぎないし、運転環境で大きく左右されるのも違いないはずだが、ハナシ半分として、150kmくらいは期待出来るだろう。
とすれば、電気自動車の最大の問題点はほぼ解消されたようなものだ。最先端のエコカーユーザーとしてプライドも満たされる。
320万円という価格は、そりゃ高いとは思うが、何しろ買ってしまえば、その後は燃料費やエンジンオイル代などがゼロである。
購入時に補助金はたっぷり出るし、クルマユーザーの多くは”新しもの好き”なのだから、売れないのが不思議。
ユーザーとなった後の最大のネックが充電設備を自前で用意出来ないマンション住民だろうが、それだけが不人気に原因とも思えない。マンション住民で、毎日クルマ通勤しているようなユーザーは多数派ではないだろう。
比較対象として、同じ電気自動車である”テスラ モデル3″は、予約開始からわずか 3日間で27万台もの申し込みが殺到したとの事。
これに対して”リーフ”の世界販売台数は 5年間で 20万台。ゴーン氏の予測のほとんど10分の一に過ぎない。( ´ー`)
“リーフ”が売れない理由。それはもう、この「カオ」でしょう。カオだけでなく、全方位的にまったく魅力のない情けない外観がクルマへの未来的希望を持たせてくれるはずの可能性を台なしにしている。不思議なのは、ニッサンがこのスタイリングを改める気配がない事。
「売れないからこれ以上の投資は出来ない。」のかどうかしらないが、”BMW i3″の体験から、基本的には素晴らしい性能を備えていると想像はしても、この不細工な外観のクルマに乗る気はしない、というだけの理由で試乗さえしてみたいと思ったこともないのだ。
「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら・・・」という有名な格言(じゃなかったか)のように、いやそれとは逆に「リーフのスタイリングが(少なくともノート程度に)もっとマトモだったら・・・」ずっと状況は変わっていただろう。
と、一介の凡人としては常に思っていたのでした。勝手で無責任な放言でした。
とにかくおめでとう、「やっちゃったね 」ニッサン。( ´ー`)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (2件)

  • SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    今年初めての書き込みになります、楽しみしてに読んでます(^^)
    >リーフ"が売れない理由
    遠目にはコンパクトに見えて信号待ちなどで横に並ぶと「大きいなぁ」
    こんな感じで見てました、電気自動車の時代を感じさせてくれますね。
    三菱の軽自動車も電気自動車なのですが、リーフよりも走行距離が短いようです、特に冬場暖房は電気ヒーターでお湯を作り暖房として利用しているようですね、電気使うので走行距離が犠牲になるようです?
    リーフなどは後期型だと空気を暖めるタイプが使われているので直ぐに暖まるそうです、でも5Kw近い電力を暖房に消費するので蓄電池には厳しいようですね。
    冬の車内暖房にエンジン冷却熱を利用すればノートなんかこの部分では電気節約できますがガソリン使っちゃいますね(^^;
    さて日産ノートはどちらの方式を使っているのでしょうね?

  • SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    やはり電気自動車の最大の難関は暖房になりますね。
    ヒートポンプ方式など、各社工夫をこらしているようです。
    決定打はないようですが頑張ってもらいたいですね。

コメントする

CAPTCHA