何となくアナログレコードを聴くモチベーションがなくて、おそらく 2年間近くレコードプレーヤーを使っていなかった。
その理由のひとつには、心境の変化の他に自慢の名機である”PD131+SME3009 S2 Improved”の不調もあった。
以前に何度か記事ネタにしたがターンテーブルの回転不安定という致命的な持病が発生し、その後徐々に症状が悪化していたのである。まぁ、この種の症状が自然に治癒する事は決してない事くらい、シロートでも分かる。( ´ー`)
こんな機器の状態もあってレコードを聴くモチベーションがなくなっていたのだが、メーカーであるラックスマン社が健在であるという事実が50年近くも前の高価な製品をオークションで抵抗なく入手出来た最大の理由である。
ラックスマン社は、数十年前の古い製品であってもメンテナンスを受け付けてくれるサポート体制がしっかり整備されているのだが、それでもなかなか踏ん切りがつかなかったのだった。
※当然とはいえ、問い合わせに「必ず治せるとは限らない」という回答が返って来ていたため
前置きが長くなってしまったが、意を決して同社に修理を依頼して即”入院”となり、代役が必要となったので、死蔵品となっていた予備機”AT-PL30″を引っ張り出す事にした。オーディオ機器としてはあり得ないくらいの低価格製品であるが、実に10年ぶりの再使用にもかかわらず、何の不具合もなく正常に動作してくれる事は驚嘆に値する。※もちろんベルトは外してあった
安い製品だけあり、オート動作時に安っぽい機械音が少しするし、アーム移動の動作も極めてスムーズとはとてもいえないが、メカニカルな機構だけで確実に正確に動作してくれる。久々に使ってみたのだが、やはりディスクを載せてスタートボタンを押すだけで後は何もしなくて良いというフルオートプレーヤーはホントに素晴らしい。
持ち上げてみる度にびっくりするくらいに軽い事に不安を感じるし、価格相応の安っぽい質感やスイッチ類の触感もチープそのもの。
とはいえ、機能的なデザインは悪くないし、実はこの”AT-PL30″は自分にとってヤバい製品なのであまり使わないようにして来た。
とにかく、その性能たるやチープな姿からも想像も出来ないほどに素晴らしいのである。オート機構の小さな作動音以外は、微細な雑音もまったく発生しないしターンテーブルの正確で安定した回転とオート動作の確実さ、何よりもオモチャのようなピックアップカートリッジの再生音が素晴らしい。自分の耳の感受性が大した事がないのは自覚しているが、不満を感じないどころか、アナログレコードの血の通ったサウンドをきちんと耳に届けてくれるのだ。マニアじゃないのだから気軽にレコードの良さを楽しめるこの製品で満足すべき。
となってしまうので・・・まぁ、文字通り目をつぶっていればなんですがね・・・(;`ー´)
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