激安真空管アンプ「FX-AUDIO TUBE-00J」の実力は

TUBE-00J レビュー

ついに「キターーーっ」てとこか。😁

はるかムカシにオーディオ趣味に人並みにはまっていた頃、関心を持ちつつ、手が出なかったもののひとつが真空管アンプ。
真空管アンプといえばかなりの高級品と相場が決まっていたようなもので、どうせ縁がないのだと試聴さえした事がなかった。

しかし、今は信じられない激安価格で手に入るようになった。とはいえパッケージはしっかりしているし、デザインの安っぽさもない。
ちゃんとしたオーディオ製品の雰囲気があるが、メチャクチャ軽いしサイズも小さい。
「空箱じゃないのか ?」と一瞬不安になるくらいに軽い。とてもまともなオーディオ機器とは思えない・・・
部材の数が多いのは、本体の他に別売りオプションの電源アダプタと交換用真空管とリングのセットのため。
このフルセットでも送料込みで実に 6,650円。「本当に音が出るんやろな ?」と心配になるほどの激安価格というしかない。

「自分の駄耳でアンプの音の違いなんて聴き分けられるのか ?」と不安を覚えつつ、いそいそとケーブルをつないでみよう。
とにかく初体験の儀式。そっと丁寧に真空管を刺して電源オンで浮かび上がるほの赤い光。
「これが真空管アンプなのだな。」とちょびっと感動したりする。※ダミー照明らしいが、そんな事はどうでもよろしい (;`ー´)

リアパネルの接続端子は入力と出力１系統のみといたってシンプル。

現用のデスクトップスピーカーは、ONKYOの”GX-100HD”。実に10年以上前の製品である。(;`ー´)
パソコン接続前提のためパワーアンプ内蔵で、USB DACを介してのサウンド出力となる。
いかにながら聴きとはいえ、パソコンやモニタ内臓のスピーカーで音楽を聞くに堪えないので、ちょっと奮発したのだ。
といってもペアで2万円台ですが・・・それでも、スペックを再確認したら”ハイレゾ対応”だったりする。(;`ー´)
BGM用なので真剣に聴いてない事もあり、これまでそのサウンドに特に不満を感じなかったので、まだまだ現役として活用する予定。

“TUBE-00J”は”ラインアンプ”というカテゴリの製品で、これ単体では何も出来ないので、USB DACとスピーカーの中間に接続する。
現状のままでも機能を果たしているのに、わざわざ「異物」を挿入する理由は、単に真空管アンプを使ってみたかったから。
例えが良くないかもしれないが、水道における浄水器みたいな役割も期待出来るはず。

サイズはこんなもん。可愛いもんです。使用前後で音質の違いが分からなくてもオブジェとしても画になるでしょ。

最高のデスクトップオーディオに

とりあえずは、最近お気に入りのスーザン・ボイルさんのアルバムを再生してみたら・・・
イイ、物凄くイイ。素晴らしい !! 本当に高性能浄水器(?)となった。
何が素晴らしいって、ナチュラルでクリアな中高音に引き締まった低音と、スピーカーのランクが2つ以上も上がったように感じる。
これまでだって、それなりに良い音だと漠然と思っていたが、もう元に戻す事は考えられなくなった。
最初から期待していなかったので、テキトーに流して聞いていたのだが、確認のため”TUBE-00J”抜きの接続にして再度驚いた。
「こんなひどい音で良く満足出来ていたな・・・」。全体にメタリックな音の雰囲気で、ナチュラルサウンドとは程遠い。( ≧Д≦)
低音域だってそれなりに出てはいるがブヨブヨで締まりがない。パソコンの附帯用途でなければ、とても長時間聴いていられんわ。

午後に開梱して設置し、その後のべ半日以上もお気に入り曲をかけっぱなし。こんなに音楽に浸る事が出来たのは本当に久々である。
タタミ二枚分程度と、書斎というにはミニマムだが、囲まれ感は気に入っている。強力新人のおかげで実に快適な空間になった。
ちょっとましなデスクトップオーディオが”ミニ・リスニングルーム”に変貌したのだった。
デメリットといえば、手間がひとつ増えたのみ。電源オンオフ前にスピーカーの電源オフが必要な事。
順序が逆だと盛大に「ボンッ」となって冷や汗をかく事になるのだ。とはいえこれくらいすぐ慣れるだろう。( ´ー｀)