珈琲ドリップの温度測定をやってみた / タイムモアのデジタルサーモメーター

悲願の温度計が手に入った

ドリップコーヒー最後の関門が温度管理

タイムモアのデジタルサーモメーター温度計。楽天市場店で3,058円(送料込み)でした。本体はもっと安く買えるショップもあるのだが常に在庫切れ状態で待ちきれなかった。
送料を含めるとほとんど代金の差がないことも分かったし即納品をさっさと買ってしまって良かった。

ドリップコーヒーをたしなむようになってから約2年間が経つ。必要以上に道具にこだわることもないまま、最近は安定して自分好みの珈琲を味わうことが出来るようになってきたが「温度」が常に不満のタネだった。

身近で珈琲に詳しい人もいないため、情報収集には珈琲マイスターの岩崎タイゾー先生の動画チャンネルを大いに参考にさせてもらっている。
そしてタイゾー先生はことあるごとに番組内で「コーヒーは湯の温度が重要要素のひとつ」と力説されている。
もちろん湯温は刻々と変化する。この場合の温度とはドリップポットから抽出前の湯温を指している。
「(例外はあるが)基本的には86℃前後が最善」と繰り返し強調されるので気にしてはいたのだが、実践したくとも肝心の温度計がないと手も足も出ないのでもどかしい思いを引きずっていた。
実は自宅には室温計が複数あっても料理用温度計が存在しないのだ。
ウチのシェフは料理に関しての腕が悪くはないがかなり大雑把な性格で、きっちりレシピ管理することがない感覚派。
よって「温度計なんて使い道がないから置いてない」そうです。😅
日常の調理現場では揚げ物などの場合はIH調理器が自動制御してくれるので特にそれで問題はないようだ。

タイムモアのデジタル温度計は高性能過ぎて使いにくい(!?)

どうしても一度は正確に測っておきたいので買わない選択肢はない。そしてどうせ新しく買うなら正確なデジタル表示式が良いに決まっていると思い込み、以前からタイムモアの製品が気になっていた。
実際手にしてみたら素晴らしいクールなデザインと使い勝手の良い温度計なのだが、0.1℃刻みという精密なデジタル表示がアダとなり(?) 沸騰後にケトルからコーヒーカップに移し替えた直後からみるみるうちに表示温度が0.1℃ずつ下がっていく。1℃下がるのに1秒かからないと感じるような雰囲気。

これはケトルから直接ドリップポットに注いだ時のもの
操作ボタン位置が分かりにくいのでラベルを貼った

その様子を目の当たりにすると、刻一刻と追い立てられているような気さえして無意識に焦ってしまう。
温度が分からない時はその時々の気分で落ち着いて淹れられていたのに、です。
実は珈琲抽出には、従来からある一般的なアナログ方式のものの方が適しているのかもしれない。
珈琲ドリップという極めてアナログな作業にデジタル精密ツールはそぐわないという結論に達しそうだが、実用品としては細かな数値変動を気にしなければ良いだけなのだ。😊

それはさておきここ3ヶ月ほどは下記の手順で珈琲抽出を行って来た。もちろん自己流です。

これまでの作業手順(推定温度)
  1. やかんで水または置き湯から沸騰させる
  2. 30秒ほど間を空けてコーヒーカップに一杯分注ぐ
  3. 常温で空の状態のドリップポットに移し替える
  4. 続けてコーヒーカップにもう一杯分注ぐ
  5. ドリップポットに注ぎ足す
  6. 30秒ほど間を空けてドリップポットからドリッパーに注ぎ抽出作業開始

文章にすると煩雑そうに見えるが実際には簡単である。最初のコーヒーカップ移し替えから1分かからない。
やかんから直接ドリップポットに注がないのは、言うまでもなく温度調整のため。
おそらくこれをやってる珈琲愛好者は少なくないかもしれないと勝手に憶測している。
実際に上記の方法で旨い珈琲を淹れることが出来ていたのだが、一度くらいはきちんと測定してみたいという密かな願望を抑えきれず専用温度計の購入に踏み切ったのだった。
なぜ3,000円くらいの商品にちょっとした決断が必要だったかは「他に使い道がなさそう」だから。😅

デジタル温度計で測定してみたら驚きの結果に

自己流でテキトーに抽出作業を身につけていたのだが、ドンピシャで合っていたので一瞬目を疑ったほど。
※少しぼんやりしてるとすぐに85℃台に下がってしまうが実害はない
たまたま合ってただけかもしれないが、かなり自己満足の世界に浸りながらいつも通り美味しく味わうことが出来た。
今回はドリップポットに移し替えた湯量はコーヒーカップ約二杯分である。もちろん、室温やドリップポットの湯量や保温性能等の要因によって結果が変わるのでやはり正確な温度計は手放せないとあらためて見直した。
道具は最小限で済ませたい性格だがこれは必須ツール確定である。

湯温の時間毎変化推移検証

湯温計が手に入ったので、ケトルからいったんコーヒーカップに移し替える手間は必要なくなったし、季節や室温という環境に影響されず安定した抽出が可能になるということになる。これは大きいな。
そこで、今後のために熱湯を直接ドリップポットに注いで湯温の変化を計測する実証実験を行った。

ケトルから熱湯を注ぎ終わった直後(0:00)は95.2℃

「検証」などとカッコつけるほどのことでもないが、沸騰したケトルから直接ステンレス製ドリップポットにカップ二杯分程度の湯を注いで5秒間経過毎の湯温計測状況を記録。室温30.1℃という条件は同じ。
湯量の多少でドリップポットの保温効果は変動するはずだが、前提はあくまでも珈琲一杯分の抽出である。
20秒経過で95.2℃ ➡ 93.6℃と1.8℃下降していることが分かる。もちろんこの状態では珈琲抽出には使えないので適宜冷水を補充して調整(タイゾー先生のナイスなアドバイスによる)すれば良いだろう。
湯温が下がり過ぎたらまた熱湯を足す。ただし86℃となった瞬間に一投目などという神業はできないので「80℃台中頃」というアバウトな感覚でOKとする。湯温計があるからこそいえることではあります。😊
湯量二杯分というのは、約半分が珈琲豆とペーパーフィルターに吸収されるというのが理由。
ケトルを使わず、ドリップポットだけで済ませる方法も考えられる。しばらく楽しめそうである。
とにかく良いお買い物でした。

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