ゴルフ6 トレンドライン最後の日

10年間以上も喜怒哀楽をともにした愛車を手放した日

2024年10月12日ついにこの日が来てしまった。
半年間近くも悩みに悩んだ末の苦渋の決断だった。

実用品だろうが趣味だろうが、自動車を長く乗り続ける人たちにとって、10年なんて慣らし運転が終わったくらいの感覚なのかもしれないが、自分のような半端なクルマ好きにとっては節目となってしまう。
何しろ、それまでの最長保有記録が5年間という恥ずべき性格だったのだが、それを天下の名車であるゴルフがあっさりと2倍以上も更新してくれたのだった。しかし何の不調もないので、まだまだゴルフライフは続くはずだった・・・

納車からの走行距離は10年間で4.6万km。累積は5.9万kmだから、寿命や劣化なんてまるで問題にならない。
機能的にはすべて快調。内外装ともに良い状態だし、走る・曲がる・止まるのも何も不調や不満がない。
エンジンは今のアクティブツアラーよりずっと静かでスムーズだし、変な異音や振動なども一切ない。
乗り心地や静粛性などの快適性も健在だしいつまでも飽きが来ないエクステリアデザインも含め、手放す理由など何ひとつない最高の愛車だった。
がしかし、致命的な持病がいつ再発するかまったく分からない。正規ディーラーで1ヶ月間も預かって点検してもらっても結局原因不明だったのだ。

ディーラーからも対処不能と返却され、途方に暮れての帰途で偶然のダメ元操作でウソのように治ってしまい、以後は一度も再発していない。今度再発したら廃車しかないと覚悟を決めてはいたが、何事もなかったように毎日のアシとして活躍してくれていたので、致命的な持病のことなど忘れていたのだが・・・

忌まわしき日本の制度「車検」の期限である12月があっという間に迫って来ていた。
新車時の初年度登録が平成24年(2012年)12月。おそらく日本だけに存在するであろう、天下の悪税である13年目以降の増税も目前である。
致命的な持病が再発するまでの五体満足の間に売却すれば、ある程度の値はつくだろうと決断した。

既に後釜も確保していたので、あとはいかに有利に売却するかを考えるだけ。
それでもゴルフに未練たらたらなので、1ヶ月近く要してしまったのだった。
続きは次号。

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