8月3日。
本国公開日から実に二ヶ月以上も経ち、世界で最も公開の遅い「GODZILLA(ガッズィラ)」をようやく観て来ました。
いや、”体験した”という方が正しいかな。久々の「しびれるような体験」・・・。これは傑作である。
それは、”IMAX”によるものであった要素も少なくない。
フツーの映画館ではなく、どうしても“IMAX”シアターで観たかったので、箕面市の”109シネマズ箕面”に出かけた。
“IMAX”は、知ってる人は知ってる超高画質超巨大スクリーンに超高音質のサラウンドサウンドがウリのシステム。
当然のように3Dなのだが、自分としてはそれにはあまり魅力を感じていない。3D鑑賞というのは開始当初の10分間くらいは「おぉっ」と息を呑むような迫力を感じるのは確かなのだが、その後は目が慣れてしまってメガネがうっとおしいだけという状態になってしまうから。
それよりも、耳をつんざくほどの大音響なのに全然うるさく感じない、本物の高音質システムが生み出す怪獣の足音や咆哮や都市破壊音などが掛け値なし素晴らしい。
これを体験したら他のフツーの映画館で映画を観る気がしなくなるほど。ま、実際には行くけどね。( ´ー`)
字幕版なので「ゴジラ」と発音しているのは芹沢博士の渡辺謙だけで、米国人はみんな「GODZILLA(ガッズィラ)」と呼んでいるのが良く分かった。いや、たしかにこのカオを見てると、そう呼びたくなるよな。(;`ー´)
今回の米国版「GODZILLA」は、映画として非常に良く出来ていてパーフェクトに近い素晴らしい出来と思う。
“近い”というのは、やはり「何やそれ!?」という部分がいくつかあるためだが、欠点というほどではない。
子供も出て来るが、決して「ゴジラ頑張れ!!」と叫ぶなどというアホらしい場面はない。大人のための映画である。
ゴジラ映画は実に20数本も作られているらしいが、今回のは最高かつ唯一の名作とされている第1作の続編の位置づけである。しかし、ストーリーが繋がっているわけではないので”続編的”というべきか。
ゴジラを映画館で観たのは、「三大怪獣地球最大の決戦」が最後である。
この作品で東宝はキングギドラという素晴らしい怪獣を生み出したのだが、おそらく予算の大部分をこれに費やさざるを得ず、怪獣による大都市破壊や軍隊(自衛隊)との攻防が描かれなくなった。子供心にも今後もそうなるのだろうと感じ、実際そうなってしまった。そして最大の問題点がゴジラへの恐怖感がゼロになってしまった事。
「”子供のアイドル、ゴジラ”か、終わったな」ってヤツやなと・・・。
ネタバレをさらす趣味はないので詳細は書かないが、今回の「GODZILLA」は、地震や台風などの天変地異の象徴として描かれている。だから、形態は生物だが”世界最強の軍隊(とされている)”である米軍もまったく歯がたたない。
けっきょく人類側の切り札は、いつものお決まりワンパターンの”核攻撃”しかない、となるのである。
色々あって「GODZILLA」は、結果的に人類を救うのだが、それは人類の味方だからではない。ただただ自分の本能のままに行動して、最後に海に帰って行くだけである。その過程で街が破壊されようが人が死のうが知ったこっちゃないのである。芹沢博士による「自然界のバランスを保つために存在する」という強引な解釈もあった。
それってけっきょくは”神”(God)では? だから「God Zilla」ってか・・・。
「生物ではないと言いながら”本能”とは何や!?」などというツッコミも当然あるだろうが、それらの不条理さこそが「ゴジラ」や数少ないまともな怪獣映画の魅力としておこうか。
いやぁそれにしても面白かったです。ヾ(o´∀`o)
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