SME3009/S2 improved “ライダーウエイト”の秘密

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“Luxman/ラックスマン”社の不朽の名作であるレコードプレーヤー”PD131″は、弱点をすべて解消して現在極めて快調。( ´ー`)
“SME3009/S2 improved”とのデザインの調和は、何度観ても見飽きる事がない惚れ惚れする見事さである。
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さて。今回のお題は針圧調整用”ライダーウエイト”。その脱着方法について解決はしたが、”SME3009″のメンテで最も謎だったパーツ。
1年前の記事の中で説明不足の部分があり、そのままではネタにした価値がないと反省して再度取り上げる事にした。
理由は不明だが、ネット上でこのパーツの脱着方法について解説している記事を見た事がないのと、非公式の質問も受けたので。
自分としても、先輩ユーザーの記事で少なからず助けられているし、情報共有は大事ですからね。( ´ー`)
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“ライダーウエイト”はこのふたつのパーツで構成されている。手前にある小さなスプリング付きのパーツが難物だった。
何となくウェイトを引っ張り出すと、このパーツが「ビョ~ン」とどこかへ飛んでいってしまって探し当てるのが大変なのだ。( ; ゜Д゜)
“ライダーウエイト”を取り外す理由というのは、クリーニングのためだけであるが、またいつかの時のためのメモ代わりに。
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さてと。問題を解消してくれるのが、この串揚げ用の串。爪楊枝よりも一回り太くて、ライダーウエイトシャフトの径にドンピシャなのだ。
このツールさえあればもう心配はいらない。どこの家庭でもあるだろうし、なければ100均で手に入るはず。
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外す時には、とがった方をシャフトに当てて、シャフトの先端部から離れないようにしてウェイトをずらすと難なく串の方に移動してくれる。
この時、小孔が真上に来るようにしておかないと外せないのでご注意。その理由は後で分かる。( ´ー`)
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三ヶ月も悩みに悩んで苦労していたのがウソのようにあっさりと完了。もちろん問題のパーツもそのまま移動してくれる。( ゚∀゚)
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もとに戻す時には、ウェイトを反対側の先端までずらして、逆の要領でスライドさせればOK。この時、串の先端がウェイトの小穴位置よりも前になるよう注意する。
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穴の内部はこうなっているのだった。黒い頭が少し出っ張っている。これをじっと見ていてさっさと気付くべきだったのだが。(*´・ω・)
スプリング付きパーツの頭部分がシャフトの下側から持ち上がり、ウェイトの固定とともにスライド時の適度な抵抗力を生んでいるのだ。
良くこんなのを考えついたなぁと今でも感心している。たしかに合理的である。ウェイトの調整にあたっては適度に摩擦抵抗があり、しかもパーツにキズがつかず長期的な機能維持も実現出来ている。まぁ、少しキツめの穴にするだけでも良さそうなものだが・・・
いや、単なる小細工ではなく、ウェイトの所定位置がシャフトの断面が半円形になっている範囲内というのが本当の理由だろう。
つまり、通常の使用時は小穴が真下を向いた状態であるというのが正しい使用方法といえるのではないかと思われる。
これまで、何も考えず無意識に小穴が真上になるようにセットしていたのだ。ホント、おバカですね。( ´ー`)
当初は、ウェイトの一部に穴があいているのだから、そこにスプリング付きパーツを入れてネジ止めとなるはずと思い込んでいた。
しかし、実際にはパーツの頭部分にも上部の穴内部にもネジが切ってあるわけではなく、単純に素通しとなっていて、それはパーツを落とし込むためでの通路であり、パーツはそこを通過して下側の穴にまで達するのだった。そして頭の先端は少し穴の中心に出る程度。
これにより、ウェイトがシャフトに差し込まれた後は下端からスプリングの力によって双方を適度な圧力で密着させているというわけ。
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それだけでは分かりづらいので、ライダーウエイトの断面図を描いてみた。こんな仕組みは初めて見た。他にもあるのだろうか ?
フツーに考えると、ウェイトの中心穴の内部にフェルトのような素材を巻いて、前後の調整をしやすくしようとするだろう。
こんなパーツだけをみても、やっぱりこのアームの設計者は只者ではないという事が良く分かる。
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おっともうひとつ。”ライダーウエイト”を支持する L字型シャフトとアーム基部との固定も基本的には同じ仕組みになっている。
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この次に外すのは何年後か、ひょっとして二度と外さないかもしれないが、その時のためにもみっちり記事にしてみた。
今回の撮影は、高級”感”を醸し出そうと少し照明を工夫してみた。成功しているだろうか ? ( ´ー`)

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コメント

コメント一覧 (2件)

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    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >こんな仕組みは初めて見た。他にもあるのだろうか ?
    たくさんあります。、昔のオルタネター(ダイナモ)の接点をバネとカーボンで電極に接触させています、
    マニュアル変速機を装着した車(自動車、トラック)、身近なところではドアのキーシリンダー内にバネと玉が使われてますね。
    調べればもっとたくさん使われているのでしょうね(^^)v

  • SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございました。
    いわれてみれば、このようなパーツは何となく記憶にあったような気がしてきました。
    やはり自分の無知をさらけだしただけでしたね。後悔はしてませんが。とにかくありがと。( ´ー`)

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